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「週刊新潮の記事を読んで思うこと」(2017.9.8)


いつも大変お世話になっております。
週刊新潮の記事を読んで、漢方の大嘘と言う見出しが気になり、感想を書きました。

内容を見ると題名と一致しない。記載している矛盾は一言で言うと診断と使い方の間違いが問題で、エキス剤、黄連、黄ゴン、山梔子、黄柏などの生薬が悪者扱いされているが、漢方が分かって発言しているのか首を傾げてしまう。

そもそも黄連、黄ゴン、山梔子、黄柏は湿熱を取る薬で有り、注意点として胃腸の弱い人、乾いている(陰虚)人には使ってはいけないとある。副作用、副作用と騒ぎ立てているが、その事については全然触れていない。ですから適応を間違えると悪い結果が出てくるのは当然のことです。

日本漢方とか中国漢方とか区別しているが、要は診断の手段であり、寒熱、虚実、表裏、陰陽を当てはめているのであり、仰っている寒熱学説では全く不十分で臓腑(六経)と言う要素も必要になってくる。


この様な貧弱な内容で、漢方の大嘘などと大言壮語しているのは、本当に恥ずかしいことです。

髙橋 道知 拝  

症例13「不安神経症の治療」(2018.7.25)
(背景)
症例30代後半の女性
病名全般性不安神経症。アスペルガー症候群疑い。主訴全身倦怠。
10代の頃より疲れ易かった。昨年3月離婚したが、ほっとした反面疲れが出、寝込む、半年間ひたすら寝た。その後半年間動けるように成ったが、疲れ易く、横になるが、楽にならない。食欲は旺盛である。今年5月神経科受診、上記病名にて、サインバルタ内服。頭の中がグルグルなってることは改善したが、主訴は取れない。

(治療)
柴胡加竜骨牡蛎湯(12)、当帰芍薬散(23)は効かない。そこで太虎堂の大柴胡湯(TM-8)を毎食前、太虎堂の三黄寫心湯(TM-113)を眠前に内服していただいたところ、体が軽くてなり、疲労感も取れてきている。

症例12「月経異常」(2018.7.24)
(背景)
 15歳女性
病名「月経異常」。初潮昨年10月、その後今年の4月までの6か月間に生理が2〜3回、その後無かった。
現在、体調すこぶる良好で。中学では陸上部、長距離をやっている。生理痛は無く量少ない。生理に苦痛感じない。
爪甲淡白。脈、1息4至、滑脈、重按押しきれる。ニ指おしきれる。

(治療)
太虎堂の加味逍遙散エキス顆粒(TM-24)を1週間内服したところ、生理が来た。

症例11「関節炎の治療」(2018.2.8)
(背景)
90歳男性
1日前より左膝関節に水が溜まって痛くて動けないとのこと。左膝関節は熱感、腫脹強度。発熱は無いが、血液検査でCRP(炎症反応)が23.58と顕著に上がっている。

(治療)
エコー下で関節穿刺を行い、溜まっている黄色い混濁液を排出し痛み軽減する。
翌朝、前日排膿後に比べ、腫脹増強しており、28越婢加朮湯エキス開始。
内服2日目痛み改善、室内は歩行可能となる。6日目室外歩行できるようになる。CRPも1.52に改善する。

症例10「打撲の治療」(2018.2.8)
(背景)
 10歳男小学生
学校の校庭の段差で左足関節をぐねった。左足関節から下腿外側の腫脹強度、触るだけで痛がる。
歩行不可能。レントゲンにて明らかな骨折認めず。

(治療)
鍼治療:合谷、臨泣。朝夕2回施術。
田七人参内服。翌日学校休んだが、2日目腫脹稍改善、車椅子で登校。
3日目腫脹顕著に改善、痛みもほぼ無くなり、独歩で登校出来た。

症例9「紅斑の治療」(2018.2.7)
(背景)
50歳代女性、病名 紅斑
寒くなる季節になると毎年しもやけができる。昨年も11月より右手掌が赤くなり、熱感及びカサカサになり、ひび割れ状態となる


(治療)
昨年は121三物黄ごん湯エキスで良くなったが、今回はもうひとつとのこと。そこで71四物湯エキスと72甘麦大棗湯エキスを処方。1週間後カサカサは改善したが、熱感取れない。内服継続更に1週間後、赤み、熱感共改善。4週間で内服終了。

症例8「うつ病の治療」(2018.1.30)
(背景)
30歳代男性。病名統合失調症。廃用症候群、うつ病の60歳代男性と同居、介護をして生活している。
此の所不眠症に加え介護疲れが強い。1.19昼頃より両側大腿部痛で、跛っこを引いていた。
翌日午前2時半頃目を醒ますと、両下肢に力が入らないと電話あり。往診すると、全く立ち上がることが出来ない。
内服していた向精神薬の副作用否定出来ず、血液検査及び応急処置を行い、帰ったところ、再度電話有って、
右手も動かなくなった由。救急受信を助言。後の電話では、ブロック注射?のみで歩いて帰ってきた由。
ストレスが原因とのことで同居していた60歳代の男性は老健施設に移ってもらい、1人住まいとなる。
しかしながら2日後朝動けないと電話、往診したところ、玄関ドアの前で仰向けに倒れていた。


(治療)
四肢麻痺以外、意識・バイタルサイン問題無く、鍼治療(至陽と言う穴に15分置鍼、手の十丼穴刺絡)にて
立ち所に歩けるようになった。

症例7「膠原病の治療」(2018.1.20)
(背景)
50歳代女性、病名 混合性結合組織病(膠原病)
身長155cm、体重40kg、BMI16、7
初診H28.4月 当初全身倦怠、冷え性、しもやけを主訴で来院、治療していたが、途中から上記診断の申告あり。
約20年前より疲れ易く、仕事をしょっちゅう休んでいた。風邪をひき易く、半年に1回は悪寒戦慄と共に高熱が10日間程続いた。上記診断名にて7〜8年前までステロイドを服用していたが、止めた方が元気になるので止めた。
初診後28年5月に2週間。28年11月に3日間。29年2月に10日間。29年4月に10日間。29年5月に7日間。29年7月に4日間。30年1月に2日間発熱有り。発熱のパターンとして、終日発熱の時も有るが、昼は比較的低いか、もしくは平熱で夕方から上がり深夜に39℃の高熱となり、朝方下がることが多かった。


(治療)
昼の発熱には白虎加人参湯エキス、夜間の発熱には滋陰降火湯エキスを内服で。
鍼治療としては後谿、血海、三陰交、至陽、照海を適宜用いた。徐々に高熱の程度改善。調子が良くなると治療を休む傾向にあって、発熱を繰り返したが、定期的に来院してもらい治療を続けることで、発熱が改善。
H30.1月は37度台2日間で済んだ。全身倦怠、体力も改善。体重も増えてる。
夜、深夜に高熱を発し、朝に解熱するパターンの発熱には、犀角地黄湯(エキス剤はありません)が有効。(以前男性患者が入院中、前記パターンの発熱が続くうえ、抗生物質の点滴が効果無く、弱っている際に、犀角地黄湯の煎じを投薬し、難を切り抜けた経験あり。)

症例6「腹痛の治療」(2016.3.15)
(背景)
61歳男性、肝硬変、肝がんの患者。夕食に好きな牡蛎、小さめのを6~7個食べた。翌日下痢便8回。
その翌日昼過ぎより上腹部及び背部痛出現。中々治まらず、芍薬甘草エキス剤を飲んだが、変わらなかった。
夜7時往診。心窩部を中心に上腹部及び両側腹部から背部にかけて緊張強い。


(治療)
神道という穴に置鍼すること15分で、腹痛消失する。

症例5「下痢に伴う腹痛の治療」(2016.2.22)
(背景)
21歳男性、朝5時に激しい腹痛とともに、前胸部痛、下痢ー水様便を複数に渡り起こす。
口渇、口粘、肛門灼熱感有り。


(治療)
血海穴に鍼、ツムラ133大承気湯を内服にて投与したところ翌日腹痛、下痢ともに消失する。

症例4「硬膜下血腫に伴う発作の治療」(2016.2.4)
(背景)
49歳男性、3歳5か月の時自宅で転倒頭部を打撲、硬膜下血腫の手術右半身の麻痺に加えて癲癇発作有り。
家族が抗痙攣薬は蕁麻疹など副作用が有るため漢方薬を希望。


(治療)
モウ石コンタン丸料(煎)、そののち天麻鈎藤飲(煎)を追加する。
しばらくの間発作コントロールされていたが発作が増えてきた。
起こる状況は、疲れた時や入浴後に多い。顔色も以前の様に赤くは無く、食欲も無い。手足が冷たい。
定癇丸料加四逆湯(煎)に真武湯エキスを併用したところ、発作が起らなくなった。

症例3「末期卵巣癌を含む腹膜播種の治療(症例1の続報)。」(2016.2.2)
(背景)
74歳の女性の方で卵巣癌IV期
肝転移・横隔膜転移による大きな腫瘍を含む腹膜播種の併発があり、
2013年11月に手術にて子宮全部摘出、大網・小腸を部分摘出する。
その後、抗がん剤にて治療するも効果がなく余命5ヶ月と宣告を受ける。


(治療)
回復術後1年11か月経った27.10.15、右胸脇部から右腰背部痛出現する。エコー、CTによって右肝臓下部より骨盤にかけて癌性嚢胞の増大から右腎臓が押し下げられ、右背中から腰部に圧迫が加わった為と思われた。鍼治療により同部の緊張が緩み、痛みも軽減していたが、長くは続かないということで、ロキソニンの内服、カロナール、更にはトナマールと鎮痛剤を増やしたが、会話不明瞭で、効いてるのか効いていないのか分からない状態が続き、立ち上がれなくなり、寝たきり状態となる。更に左半身を中心とした浮腫増強。28.1.5には食べられなくなり点滴開始(500ml/日)、28.1.8に呼吸困難となる。酸素飽和度80%台に下降。酸素吸入開始。更に高Ca血症(14mg/dl)の為点滴を変更する。
そこで引き続いて鍼灸治療を続けたところ、Ca値は正常となり、呼吸困難消失、酸素を外す。発語はっきり出来る様になり、食事量も増加し痛みも著明に改善。現在では鎮痛剤を中止するに至っている。

症例2「肺炎の漢方薬での治療」(2015.3.26)
(背景)
64歳女性の方で、初期段階で鼻水症状から花粉症かと思われていた。
しかし1週間ぐらいして夕方から悪寒(寒気)を覚えて、緑色の粘稠痰が出始めた。咳嗽もひどくて夜中には39.7℃まで体温が上昇したが、朝になると発熱は穏やかになるが食欲はなく、全身に強い倦怠感を覚える。
その後、抗生物質を服用したが効果がなく、ひどい口内乾燥も併発する。


(治療)
胸部レントゲンにより右中肺野から下肺野にかけて肺炎像が確認されたため、漢方薬治療を開始した。投薬した煎じ薬(青蒿鼈甲湯)にて夜中の発熱は38.5℃にまで下がり、全身倦怠感もやや改善した。以後3日間同じ煎じ薬を続けたがそれ以上には改善が見られないため、漢方処方を犀角地黄湯(煎じ)に変更したところ1回で解熱、全身倦怠感、食欲に改善がみられ、快方に向かっています。

症例1「末期卵巣癌を含む腹膜播種の治療」(2015.3.25)
(背景)
74歳の女性の方で卵巣癌IV期
肝転移・横隔膜転移による大きな腫瘍を含む腹膜播種の併発があり、
2013年11月に手術にて子宮全部摘出、大網・小腸を部分摘出する。
その後、抗がん剤にて治療するも効果がなく余命5ヶ月と宣告を受ける。


(治療)
手術の5ヶ月後の2014年4月30日から漢方薬、鍼灸治療を開始し、
現在、週に2回のペースで治療を継続しており、手術後1年と4ヶ月が経過。
貧血以外に特に生活に支障をきたす症状もなく、腫瘍マーカーの上昇も昨年の11月より鈍化し、それ以後は現在(2015年3月末)まで下降傾向が続いています。

東洋医学(漢方) 髙橋クリニック
院長 髙橋 道知